殺すくらゐなんでもないと思ひつつ人ごみの中を闊歩して行く(47)


誰も

彼も

砂ぼこりのような

小ささ

儚く

揺れる

夢の

子羊の

ような

もろさ


嗚呼

お前を

お前達を

殺す

くらゐ

どうってことない

何でもない


手に持った

この銃で

一発

ドカンと

こめかみを

打ち抜く


それで

終わり

それで

終わりさ


こんなにたくさん

人がいったって

何でもない

殺したって胸は痛まないから