あれは人工衛星

月のまわりをくるくる

木の葉のように

言の葉のように

つかずはなれず

そっとよりそって

触れられず

逃げ出せず



あれは僕

綺麗な月に魅せられて

恋しくて

悲しくて

切なくて

虚しくて



ほろりとこぼれた涙は

あの青い星に落ちて

大きな海の

小さな一滴になった



僕は人工衛星

くるくる

ただ静かに

君を見守るから