十五夜の月から早三日がたった
依然月は白く、美しい
欠けた月の光に照らされ
俺は一人、盃に酒を継いだ
こうしていると遥か時の彼方から
神々の宴の唄が聞こえて来そうだ
月の周に漂う雲もまた美しく
水面に揺らぐ月影は
さながら
海幽霊
(
あやかし
)
が風に舞うかのような
幻想的な情景を紡ぎ出していた