もし君が


あの虹のふもとにたどりついたとしたら



君は嗚呼、


あの宝箱を開くのだろうか



もしも君が


あの空の向こうの大地に降り立ったとしたら


君は嗚呼、


あの扉の鍵を開けるのだろうか




みんなの夢に踏み入った


あの白い悪魔のように



ねえ君は


僕の夢を汚して去って行くのか?



通り過ぎたまま戻らない季節は


そっけなく廻り行く月と太陽をさえぎり



ああ僕はその光りを見なくなって久しい



遠い遠いあの塀の向こう側へ


逃げきった人間の声は聞かない